介護のプロ道場、今日のお題は
「脳梗塞後の感覚障害」です。
それでは問題です!
感覚障害は運動障害と同じ半身に起こる。
正解は◯×どちらでしょう?
正解は、◯ でした!
【今日の解説 脳梗塞後の感覚障害】
脳梗塞後の多くの場合、片麻痺のある同じ側に感覚障害も起こります。
例えば、左側の大脳の脳梗塞では、右半身の片麻痺と合わせて感覚障害が起こります。
脳梗塞の感覚障害では、身体の左右どちらかの顔や手足の痛み、熱さや冷たさ、圧迫感などを感じにくくなったり、しびれを感じたりします。
顔や手足の感覚には、温度覚、痛覚、触覚、位置覚、振動覚などがあります。
感覚の情報は、手や足の末梢神経から脊髄をとおり、運動神経と同じように延髄で反対側に交叉して、脳の視床という感覚の中継地点に集まり、さらに大脳の感覚の中枢へ伝わります。
脳梗塞の感覚障害は、感覚の中継地点である視床や、大脳の感覚中枢に障害が起こるため、さまざまな感覚が鈍くなったり、しびれを感じたりします。
感覚障害が起こると、手足にケガをしても痛みを感じなかったり、熱い湯に触っても熱さがわからないため、ヤケドをしてしまうことがあります。
浴槽やシャワーの温度調整不足によるヤケド、ゆたんぽや電気アンカなどによる低温ヤケド、車いすに手を巻き込んでしまうことによるケガなど、たくさんの事故が実際に起こっています。
感覚がないことによって起こる事故を予防するためには、全ての生活場面で、環境を整えることが大切ですね。