介護のプロ道場、今日のお題は
「日常生活動作とは?」です。
それでは問題です!
日常生活動作とは、歩行状態のことである。
正解は◯×どちらでしょう?
正解は、× でした!
【今日の解説 日常生活動作とは】
日常生活動作(Activities of daily living;ADL)とは、歩行や移動、食事、更衣、入浴、排泄、整容など、人が毎日の生活を送るための、基本的な動作のことです。近年では日常生活活動とも言われています。
もともとリハビリテーション分野において、機能障害や効果測定のために開発されましたが、近年では高齢者の生活機能の尺度として用いられることが多くなっています。
ADLのより広い概念として、交通機関の利用や電話の操作、買物、食事の支度、掃除、洗濯、服薬管理、金銭管理など、自立した生活を営むためのより複雑で動作のこと手段的日常生活動(Instrumental Activities of Daily Living;IADL)と呼びます。
ADLは自立した生活の基本で、「生活に結びつく動作ができる」ことが必要です。
ADLの評価、指導を行う上では、評価・訓練時に発揮されるADL能力である「できるADL」と、実生活の中で実際に発揮している「しているADL」、さらに将来的に目標とする「するADL」のレベルにわけてとらえることが重要です。
ADLを評価する方法の一つとして、バーセルインデックスがあります。
バーセルインデックスは、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、移動、階段昇降、更衣、排便自制、排尿自制の10項目を、それぞれ自立、部分介助など数段階の自立度で評価します。
自立度に応じて点数を設定していて、完全に自立している場合は100点、全て介助が必要な場合は0点をという採点法です。
レベル分けの基準が項目ごとに具体的に設定されているので、理解しやすく簡単に使用できる利点があります。
しかし配点が5点刻みであるため、細かな改善が捉えにくいという短所もあります。
バーセルインデックスは目安として、総合点数が40点以下ならほぼすべての項目に介助が必要、60点以下では起居移動動作を中心に介助が必要と、捉える事ができます。
ADLが自立していれば、「自分らしい」生活が送れるのでしょうか?
明日はもう少し視点を広げて、生活機能についてお話ししますね。