皮膚はゴシゴシ洗った方がいいの?


介護のプロ道場、今日のお題は
「身体を洗うということ」です。

それでは問題です。
皮膚には垢が溜まりやすいのでゴシゴシこすって洗う。

正解は◯×どちらでしょう?

身体を洗う 入浴介助 介護のプロ道場

正解は、× でした!

 

【今日の解説 身体を洗うということ】

身体をゴシゴシと洗いすぎると、皮脂や肌表面に存在する常在菌も落とし過ぎてしまい、肌のバリア機能が低下してしまいます。

皮膚の常在菌は約1兆個あると言われています。常在菌とは、身体に多く存在しているものの、通常であれば病気を引き起こす可能性の低い菌のことです。

この中で善玉菌と呼ばれる菌、「表皮ブドウ球菌」は、皮脂や汗を栄養にして弱酸性のグリセリンを作り出し、肌の保湿やバリア機能を保つはたらきをします。天然のスキンクリームのようですね。

ちなみに、似たような名前の「黄色ブドウ球菌」は数が増えたり、皮膚に傷があったりすると皮膚炎につながりますが、皮膚に少々いる程度であれば、悪さをせずにおとなしくしています。

皮膚の常在菌のバランスがとれていれば、多少のカビや病原菌が付着しても肌のトラブルは起こりません。

皮膚のpH5~6という弱酸性の状態は、皮膚を守ってくれる表皮ブドウ球菌が生存するのに適した環境なのです。そのため、洗いすぎると、皮脂が少なくなるだけでなく、表皮ブドウ球菌が減少し、肌がアルカリ側に傾きます。そしてアルカリ性を好む黄色ブドウ球菌が増殖するため、肌のトラブルを起こしやすくなります。

肌のバリア機能を保つためには、肌の状態と、皮脂の分泌量を考えて身体を洗います。

皮脂は頭、顔、背中、胸の順で多く分泌されています。皮脂が多いところほど、泡立てた石けんやシャンプーを使い、手足の指の間、わきの下、陰部等は汚れが溜まりやすいのでしっかり洗います。
 
しかしナイロンのタオルやスポンジを使うと、皮膚を傷つける可能性がありますので、綿や絹のタオル、または素手で洗うようにします。特に乾燥をしている部分は、優しく素早く洗います。

洗ったあとは、ぬるめのお湯で十分にすすぎ、しっかりと石けんを洗い流しましょう。石けんが残っていると、乾燥や皮膚のバランスを崩すことにつながります。

高温での入浴やシャワー、長時間の入浴は、かゆみが起きやすくなります。

また、体を拭くときはやさしく、タオルでおさえるようにします。

介助が必要な場合は、関節の部分を支えて(つかまないようにします)、身体を洗うようにします。手に拘縮がある場合には、小指側からタオルを入れて指を少しずつ広げながら洗うとよいでしょう。

 


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