今さら聞けない清拭の基本 


介護のプロ道場、今日のお題は
清拭の基本、徹底分析」です。

それでは問題です。
清拭の目的は、入浴と同じである。

正解は◯×どちらでしょう?

清拭 入浴介助 日常生活動作

ウシ夫とトラ子、長屋に出没!

正解は、◯ でした!

【今日の解説 清拭の基本 徹底分析!】

清拭(からだを拭くこと)の目的は、入浴と同じように、皮膚や粘膜などの清潔保持と感染予防、末梢循環の改善・運動効果を得る、爽快感を得ることです。

入浴できない場合に清拭を行いますので、寒さを感じずに、爽快感を得られるような日常生活支援技術が必要です。

 

これらの目的で清拭を行うために、今回は、清拭の手技とその理由について徹底的に分析してみましょう。

・室温は22〜24度に保つ
→肌を露出することによって、体温が下がることを防ぐため


・すきま風が入らないようにする
→身体に水分がついている状態で風あたると、水分の蒸発を促し、気化熱として熱を奪ってしまうため


・ドアやカーテンを閉める
→室温調整とすきま風を防ぐとともに、プライバシーを守るため


・所要時間は20〜30分以内が好ましい
→体力の消耗を防ぐため


・タオルを濡らす湯の温度は、50度前後にする
→濡らす絞る広げるという手順を踏み、拭く時に40〜42度になるため


・四肢は末梢から中枢に向けて拭く
→静脈血の還流(もどること)を促すため


・筋肉の走行に沿って拭く
→筋肉の収縮運動は縦方向に行われる。筋肉の走行に沿って拭くことで、筋肉を刺激して萎縮を予防する。また筋肉には血管が多く分布しており、刺激によって血液循環が促されるため


・関節の内側は丁寧に拭く
→皮膚が接している部分は汚れが溜まりやすいため


・関節部位は一方の手で下から支える
→上からつかむと、内出血を起こしやすくなるため


・石けんをつける場合には、よく泡立て、優しく拭く
→皮膚への刺激を少なくするため


・石けんをつけた場合は、2回以上、湯で絞ったらオルを換えて拭き取る
→皮膚のpHは4.5〜6.5の弱酸性だが、石けんをつけるとpHが7.94〜7.99の弱アルカリ性となる。石けん分が残ると皮膚のバリア機能が低下する。濡れタオル2回の拭き取りで、pHが6.94〜6.93、3回でpH6.48〜6.61に戻るため。


・腹部は腸の走行に沿って拭く
→腸の蠕動運動を促すため


・身体を拭く順番は、顔→首→上肢→胸・腹→背中→下肢→足→陰部。足浴をする場合には、最後が足。
→陰部や足部は汚染が強く、同じタオルで他の部分を拭くと、病原体が付着する可能性があるため


・麻痺がある場合には健側から拭く
→健側でタオルの温度や拭く強さの感覚を確認するため


・浮腫がある場合には、力を入れずに拭く
→表皮が薄く傷がつきやすいため。泡立てた石けんを使うとよい。

 

ところで、石けんを使うとなぜ汚れがおちるのでしょうか?

身体の汚れには皮脂が含まれています。水と油は混ざらないため、水(お湯)だけでは、皮脂をとることができません。

石けんには界面活性剤が含まれていて、水と油を混ぜる作用があります。混ざった所を洗い流すまたは拭き取ることで、垢、フケなどの身体の汚れを落とすことができるのです。

 

界面活性剤というと、悪いもののように思うこともあるかもしれませんが、石けんは、天然成分の界面活性剤であると考えることができます。

合成洗剤に含まれているのが、化学的に合成した界面活性剤です。合成界面活性剤の方が、水と油を混ぜ作用がはるかに強力です。

 

清拭時には、皮膚の状態、感覚、関節運動などを観察することができます。また、利用者さんが心地よいと感じられれば、快刺激により、コミュニケーションをはかる良い機会にもなります。

また、マッサージ効果により、関節可動域が拡大することも期待できますので、利用者さんができるところ、特に顔や上肢はご自身で行ってもらうのもよいですね。


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